ティータックの税務サービス 会社紹介 お客様の声 税務豆知識 よくあるご質問 お問い合わせ `トップページに戻る
 
イマイのコラム
イマイのコラム
新聞報道について
2015/11/30
新聞の記事で面白いものを発見しました。朝日新聞の11月29日朝刊に、次のような見出しで内閣府の世論調査の記事が載っていました。
ローン嫌気、新築人気かげり 「買うなら中古」3倍に
内容としては…「新築のマイホームを欲しがる人が減っている。住宅ローンを背負いたくない。右肩上がりで年収が増えた時代とは違う」というものです。この記事を眺めていると、新築のマイホームが売れず中古に人気があるんだろうと思ってしまいます。

一方で、日本経済新聞の記事では次のような見出しとなっています。
「買うなら新築」7割 内閣府住生活調査 便利な立地重視
同じ調査結果を見ているのに、全く逆の報道がされています。「住宅を購入するなら、新築の一戸建てを希望する人が63.0%、新築のマンションを希望する人が10.0%で合計73.0%。一方で中古の一戸建てと中古のマンションを希望する人は、合計で9.9%。まだまだ新築を希望する人が多い」…というのが日本経済新聞の見方です。

朝日新聞の見方は次のようになっています。2004年の調査では中古を希望する人が3.4%であり、今回の調査では「9.9%」と3倍近くに増えた。その一方で新築を希望する人は9.2%減っている。また、住宅を所有する必要がないという人が16.5%と、2004年から4.4ポイント減っている。この増減推移から「年収が下がっているから住宅の購入を控えているのではないか」と推測しています。

私は、どちらの見方が正しいとか間違っているとかをいうつもりではありません。一つの結果から全く違う2つの結論が導き出されているという事実を、ただ面白いと思います。

「為にする」という言葉がありますが、これは「ある目的に役立てようとする下心をもって事を行う(デジタル大辞泉)」という意味です。世論を誘導することができてしまう新聞報道には注意が必要であり、自分の考えを持てるようにならなくてはならないと思います。そんな中、朝日新聞の「池上彰の新聞ななめ読み」という連載は、各新聞社がどのように報道しているかを検証していて面白いと思います。お勧めです!