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イマイのコラム
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公私混同
2016/05/18
舛添都知事が大変なことになっていますが、「公私混同」という一言に尽きます。公務に必要なお金なのか、私的な出金なのかが問われるのですが、政治家にとっては24時間365日政治活動をしているとも言えます。そのため、旅行先で打ち合わせをしたという実績で、旅行費用全部を公務のお金としてしまったんではないでしょうか?

そのまんま東さんが舛添さんのことを「セコイ」と言っていましたが、確かにその感はあります。例えば鳩山さんのような大富豪が政治家をやれば、こんなお金でジタバタすることはないだろうと思います。ちょっとしたお金はポケットから出てくるでしょうから…。でも「庶民感覚」を持った政治家ということを望んでしまうと、舛添さんのようなことが起こるのではないでしょうか?

会社の社長や個人事業主の帳面を見ていると「公私混同」している人が結構多いです。もちろん、気がついた所は指摘していくのですが、お盆や正月の期間に出張旅費が出てきたり、飲食交際費の内容が自宅近くのお店ばかりだったりする例もあります。

これが税務調査で指摘されると、法人税の経費にならないのは当然のこととして、役員賞与として所得税も課せられます。税額としては法人税と所得税のダブルパンチで、罰金を含めるとかなりの金額になってしまいます。記帳ミスでしたでは済まされない、悪質な税金逃れという印象を持たれるのも仕方がない事例であり、罰金という性格からいえば「痛い」出金にならなければ今後の是正もされないので、罰金が大きくなるのも仕方がないと思います。

「会社のお金(事業のお金)」と「個人のお金」をはっきりと区別することによって、「胸の張れる」決算書を作成することができるようになります。私の印象では、大企業から独立した社長さんは公私混同が少なく、個人事業から大きくなった社長さんは公私混同が多くあるような気がします。大企業では極当然のことが、零細企業では守れていない現状があります。

そんな中、家族経営の会社でも社長が絶対に公私混同しない会社もあります。そういった会社の場合、事務員さんも息子さんも、それを当然のこととして受け継いでいきます。他の経営者から「なんで」と言われることもあるようですが、「お天道様に顔向けできない」ということでポリシーは変えません。舛添さんは、お天道様に顔向けできるのでしょうか?