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イマイのコラム
イマイのコラム
新聞を読んで
2021/10/15
新聞で気になる記事を見つけました。10月12日の朝日新聞朝刊に『財務次官の寄稿、波紋 与野党の政策論争「バラマキ合戦」』という記事が載っていました。10月13日の日本経済新聞朝刊にも『財務次官のバラマキ批判寄稿 「賢明な支出」論争の糧に』という記事で載っています。

文藝春秋11月号に財務省の事務次官が、コロナ対策を名目に巨額の予算をとることを「バラマキ合戦」として「与野党ともに財政バラマキに興じているが、日本人の多くはそれを歓迎するほど愚かではない。放置すればいずれ財政破綻する」と批判する内容の寄稿を行っています。これに対して、政府・与党内から反発が出ているという記事でした。事務次官は財政再建が必要との見解で、財政収支を黒字化すべきという立場です。長期的な視点で考えれば、至極まっとうな意見であると私は考えます。

記事では、「基礎的財政収支にこだわって本当に困っている方を助けない。未来を担う子供たちに投資しない。これほどバカげた話はない」と高市早苗氏がテレビ番組で批判したとのこと。また、事務次官更迭の可能性を問われた官房長官は「現時点でこれ以上の答えは控えたい」との返答でした。

今回の選挙でも、コロナ対策のための財政出動を訴える議員が多いと思われます。赤字国債を是として、経済対策を最優先に考えるということも大切であると思いますが、この記事を読んで2つのことを考えました。

一つは、高市氏の基礎的財政収支にこだわる人は、「困っている人を助けない」「子どもへの投資をしない」という考え方に疑問を抱いたこと…基礎的財政収支は収入と支出を比較して支出を少なくしようと考えるのであって、その支出の内訳で福祉や教育を第一に削減しようと考えているのではないはずです。

福祉や教育にメスを入れる考え方もあれば、軍費やインフラ投資にメスを入れる考え方もあるはず…ひとくくりに福祉や教育を軽視する考えとするのは一方的な考えではないかと思います。また、子どもの将来を考えると、赤字国債は良いことではないはずです。

もう一つは、事務次官が議員の意見と違う意見を発表したことについて、更迭の可能性がほのめかされるということです。朝日新聞の記事によれば、岸田首相は「いろんな意見が出てくる。これは当然あっていい」としつつ、「いったん方向が決まったならば、関係者にはしっかりと協力してもらわなければならない」としたようです。

これが正しい考え方であると私は思います。いろんな意見を集約して、その中で一番良いと思われる意見を採用し、採用された意見と違う意見の人も協力してものごとをすすめ、間違っていることがわかれば全体で軌道修正を行うことが大切であって、違う意見を排除すべきではありません。耳の痛い意見を排除すると、誰も何も教えてくれなくなってしまいます。

今後の財務次官の去就に注目したいと思います。