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イマイのコラム
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A-SAASがfreeeの完全子会社に
2022/5/31
当社が利用しているA-SAASという会社から「freeeの完全子会社になる」という連絡がありました。

会計事務所の作業はコンピュータと相性が良いため、一般的な会社に比べても早くから業務がコンピュータ化されてきました。当社がメインに使っているJDLは1968年の創業、TKCは1966年、ミロクは1977年と、パソコンが一般化されてない時代にオフコンでのサービスを展開しています。もちろん現在ではパソコンをメインにした処理ですが、古いデータなどを引き継いで作業していますので、電子申告やマイナンバーなど新しい制度に合わせて開発していくことは大変なことだったと思います。

そこで2009年に出てきたのが、A-SAASという会社です。電子申告やマイナンバーなどの新制度を踏まえたデータ設計を行い、クラウド上で全ての処理を行うことにより専用のハードは必要なく、ソフトの更新などもクラウドでメンテナンスするためランニングコストが今までの業者に比べると格段に安くなります。A-SAASは会計事務所(税理士)をターゲットとして、税理士に株主になってもらい、A-SAASと税理士と顧問先のすべてが上手くいけるような理念でスタートしました。

創業当初は、会計事務所が利用料を支払うことにより、顧問先は会計ソフトや給与ソフトが無料で利用できました。(会計事務所が顧問先からソフト料を受け取ることも可能でした。) ただし、会計事務所の会員数が上手く伸びず、セールスフォースからの出資を受け入れたり、新規の顧問先からは利用料を徴収したり、創業当初の理念から外れてきてしまいました。

一方、freeeやマネーフォワードは同じような考え方で、クラウド上のソフト利用で急激に利用者を増やしてきました。唯一の違いは顧客へのアプローチです。freeeやマネーフォワードは帳簿を作成するのに困っている事業者に向けてアプローチし、たくさんの顧客を獲得した上で税理士にアプローチするスタイルをとっています。

結果として、会計事務所は保守的であり、現在のシステムから新たなシステムへ変更する際のオペレーションの慣れとか時間とか、目に見えないコストや新たなシステムの安定性などを不安視し、値段が高くてもシステムの乗り換えは慎重にならざるを得ないということだと思います。一方、事業者は今の会計システムから違う会計システムへ変更することは大きな壁でなく、特に新規に事業を始めた人はネットで使いやすそうなシステムを選びますのでネットでの広告が功を奏したのでしょう。

A-SAASがfreeeの完全子会社になったとしても、現在のサービスが大きく変わることはないと思います。使いやすさという面ではどのシステムも大きな差はありませんので、A-SAASにはもっと頑張ってほしいと期待しています。